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国税のコロナウイルス対応

2020.04.19会計事務所が新型コロナウイルス感染症にかかっても期限延長が認められるので、ご安心くださいの話

    1.確定申告期限が延長された本年

    新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっています。所得税・贈与税の申告期限は1か月延長となりました。その他の税の手続きを延長できる制度にも、変更が加えられている部分があります。横断的に見てみましょう。

    2.今般の感染症=災害

    新型コロナウイルス感染症に関しては、これまでの災害時のような資産への損害・帳簿等の消失といった直接的な被害は生じていないものの、患者になった、あるいは濃厚接触者になり外出自粛等の要請が行われるなど、「自己の責めに帰さない理由」があるため、従来の法人税等の申告期限延長の申請理由の他に、以下のようなケースでも申請が認められます。

    ①税務代理等を行う税理士(事務所の職員を含む)が感染症になった
    ②納税者や経理責任者が外国に滞在中で、入出国制限にかかり戻ってこられない
    ③経理担当者等が感染及び感染対策で休暇を取っている
    ④感染防止のため株主総会の開催時期を遅らせた
    ⑤納税者が保健所や医療機関等から外出自粛の要請を受けた

    3.相続税の申告期限の延長

    新型コロナウイルス感染症に感染したことなどにより、相続税の申告期限までに申告できない場合については、個別の申請で期限等が延長される場合があります。

    ただし、個別の申請で延長されるのは、その申請を行った方のみとなります。他の相続人等の申告期限等は延長されませんから、「ウイルス関連で相続の話し合いができない」等の事態に陥った場合は、相続人全員分の申請を忘れないようにしましょう。

    4.納税の猶予にも感染症事由が適用

    事業の損失等で国税を納付できない場合、最大1年間の分割納付が受けられる「納税の猶予」制度があり、感染症を事由に受けられるケースがあると国税庁は公表しています。

    また、本来は納税の猶予に担保の提供が必要ですが、今般の感染症の影響である場合は、担保は不要としています。