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100,103,106,130,150,201

2024.12.08単純な壁の後退は所得逆進効果を伴うの話

    1.103万円の壁(所得税)

    給与収入が年103万円であれば、そこから基礎控除48万円と給与所得控除55万円の合計を引いた課税所得はゼロとなり、所得税はゼロとなります。そして、これが扶養される家族の年給与収入であれば、扶養する家族(給与収入1095万円以下)は自分の所得から38万円の扶養親族控除を差し引けますが、103万円を超えると、控除できなくなります。これが「103万円の壁」です。

    2.150万円から201万円の坂(所得税)

    配偶者についても、給与年収が103万円を超えると、配偶者を持つ扶養者(夫または妻)は、配偶者控除を利用できなくなりますが、代わりに、配偶者特別控除が適用されます。

    配偶者の給与所得が95万円以下ならば38万円で、さらに給与所得が133万円以下なら3万円と段階的に縮小するという制度です。収入ベースとしては、150万円(=95万円+給与所得控除55万円)から上限2,014,285円(=133万円+給与所得控除684,285円)までとなります。

    ここでは、「103万円の壁」は解消し、「201万円までの階段」になっています。

    3.106万円の壁(社会保険)

    従業員51人以上の事業所に勤務していて、
    ①週労働時間が20時間以上、
    ②月額賃金が8.8万円以上、
    ③2か月を超える雇用の見込み、
    ④学生でない、
    の場合、社会保険の扶養から外れ、健康保険料や年金保険料を負担する被保険者になります。これが「106万円の壁」(社会保険)です。

    4.130万円の壁(社会保険)

    年収が130万円を超える場合には、勤務先の規模に関わらず、すべての人が社会保険の扶養から外れ、勤務先の社会保険に加入し、保険料を納付しなければならなくなります。

    なお、勤務先の社会保険に加入しなかった場合にも扶養から外れるので、国民健康保険や国民年金への加入をすることになります。

    5.100万円の壁(個人住民税の非課税)

    個人住民税では、一般的には、45万円以下の所得だと所得割も均等割も非課税となります。所得45万円は、給与収入では100万円です。

    給与収入が100万円超となると、課税所得が算定されることになり、10%税率の所得割と5000円の均等割等の税負担とが急に生じます。

    個人住民税においては、「100万円の壁」となります。