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消費税の基本 免税事業者とは?

2022.11.20経過措置があるとはいえ、課税事業者の取引先との協議は必要ですねの話

    1.納税が免除される・されない条件

    事業者が国内で課税資産の譲渡等を行う場合、個人、法人を問わず消費税の納税義務者となります。

    しかし、消費税を計算して申告納付する事務は煩雑であり、税務署にとっても負担がかかるので一定の配慮がされています。

    次の要件に該当する事業者は、消費税の納税義務が免除されます。
    ・前々年、前々事業年度(基準期間)の課税売上高が1000万円以下
    ・前年 1 月~6 月、前事業年度開始日から6か月間(特定期間)の課税売上高(又は給与等支払額)が1000万円以下
    ・個人事業者の開業年度とその翌年
    ・資本金1000万円未満である新設法人の設立1期目、2期目の事業年度 など

    反対に次の場合に課税事業者となります。
    ・基準期間の課税売上高が1000万円超
    ・特定期間の課税売上高(又は給与等支払額)が1000万円超
    ・資本金 1000 万円以上である新設法人の設立1期目、2期目の事業年度 など

    2.免税事業者も課税事業者になれる

    免税事業者は、仕入れ等にかかった消費税額の控除ができないので、課税売上に係る消費税額よりも、課税仕入れ等に係る消費税が多い場合でも、還付を受けることができません。

    課税事業者になるためには「消費税課税事業者選択届出書」の提出が必要です。

    例えば輸出業者の場合、輸出に関して消費税はかからないので、仕入れの消費税額の方が経常的に多いため、課税事業者になって還付を受けた方が有利になるわけです。

    3.インボイスによって対応を迫られる?

    令和5年10月1日から始まるインボイス制度では、今まで可能だった免税事業者への「仕入れで払った消費税」の仕入税額控除ができなくなります。

    免税事業者自身については今までと変わりはないのですが、免税事業者から仕入れがある課税事業者については、そのままの取引内容では納める消費税が高くなります。

    ただし、経過措置があり、制度実施後3年間は免税事業者からの仕入れは消費税相当額の8割、その後3年間は5割を仕入税額控除できることとなっています。