税金よもやま話 免税点って何?
2022.05.08今後はインボイス制度で、免税事業者設立は少なくなるかもしれませんね!の話
1.「免税店」ではなく「免税点」
免税店とはその名の通り、関税・酒税・消費税などがかからない商品が置いてあります。空港型の免税店(Duty Free Shop)と街中にある市中免税店(Tax Free Shop)の2種類があります。
同じ読みで「免税点」という言葉があります。
税の中にはある一定水準以下の課税標準に対して、「水準以下の場合は課税しない」としているものがあり、この水準を「免税点」と言います。どんなものがあるのか少し見てみましょう。
2.固定資産税の免税点
その年の1月1日に、土地や家屋、償却資産の所有者に対してかかる税金である固定資産税には、種類に応じて免税点が設けられています。
同一名義人が所有する課税標準額の合計が、土地30万円未満、家屋20万円未満、償却資産150万円未満であれば課税されません。
3.事業所税の免税点
都市部に事業所を設けている場合で事業所面積や従業員給与総額によって課される事業所税には、床面積や従業員数によっての免税点が設けられています。
床面積によって課される資産割については床面積1,000平方メートル以下、従業員の給与総額によって課される従業者割につては従業員数100人以下の場合は課税されません。
4.消費税の事業者免税点
消費税については、前々事業年度(個人の場合は前々年)の課税売上高が1,000万円以下であれば納める義務が免除されます。免税事業者は届けを出すことによって課税事業者になることも可能です。
ただし「前々事業年度の課税売上高1,000万円以下」という条件は「原則」であり、前年1~6月、前事業年度開始日から6か月間の「特定期間」の課税売上高と給与支払総額が1,000万円超であったり、資本金が1,000万円超(の場合の設立1期・2期目)であったりすると、消費税納税は免除されません。
他にも相続・合併・分割・特定の新設法人・高額特定資産の仕入れ等、諸条件で免税点が適用にならないケースが多く存在します。